番号 | 船 名 | 製作者 | 番号 | 船 名 | 製作者 | ||
No.31 | あさがお | 馬場 裕 | No.36 | ハリファックス | 小野田 周二 | ||
No.32 | パンドラ | 冨井 浩 | No.37 | グラナド | 馬場 裕 | ||
No.33 | バウンティ | 竹本 喜道 | No.38 | パンドラ | 前川 政司 | ||
No.34 | 50門艦 | 村石 忠一 | No.39 | フェア・アメリカン | 岡本 亮一 | ||
No.35 | 74門艦 | 廣野 常也 | No.40 | 造船所の木造クレーン | 関口 正巳 |
No.31 あさがお (ASAGAO)
製作者:馬場 裕 船 籍:スウェーデン 建 造:1908年 縮 尺:1/30
キット:自 作
ヨット雑誌「KAZI」のカレンダーから製作。ドラゴン級の生みの親であるノルウェーのヨハン・カンカーが設計した8メーター級の美しいガフリグです。100年以上前に造られたこの船は修復され、今でも現役です。8メーターとは水線長で全長は12mです。「朝顔」という日本名が良いですね。
No.32 パンドラ (PANDORA)
製作者:冨井 浩 船 籍:イギリス 建 造:1779年 縮 尺:1/64
キット:自 作
1779年にデッドフォードで建造された大砲24門を搭載したフリゲート艦で、アメリカ独立戦争時は北アメリカで活躍しました。1790年に反乱を起こしたバウンティ号の捜索にタヒチに向かい、反乱分子14名を逮捕しましたが、1791年8月、帰国途中にグレート・バリア・リーフ(豪)の外縁で座礁、沈没しました。
1977年にヨーク岬沖で残骸が発見され、その一部が引き揚げられてクイーンズランド博物館で展示されています。
No.33 バウンティ (BOUNTY)
製作者:竹本 喜道 船 籍:イギリス 建 造:1787年 縮 尺:1/50
キット:自 作
中古の石炭運搬船「BETHIA」に砲を積み、小型軍艦に仕立て直して「BOUNTY」と改名した代物である。特に戦功があった訳ではないが、乗組員の反乱事件で歴史に名を残した。 本来が運搬船だから船殻はシングルフレームで構成され、ガンポートもない。構造模型の入門素材としてお誂え向きである。
構造模型は船殻の内部構造を見せる目的もあって製作するのであるから、透明なアクリル樹脂材を用いて製作してみた。帆船模型は木材を素材として製作すべきが常識で、プラモデルは認められていないが、この模型はいわゆるプラモデルではない。
No.34 50門艦 (THE 50 GUN SHIP)
製作者:村石 忠一 船 籍:イギリス 建 造:1695年 縮 尺:1/60
キット:自 作
洋書内の図NMM:DR1457を当会員の飯沢氏にフレームモデル用にアレンジしていただきました。
本艦は4等級艦で12ポンド砲、ガンデッキ長130フィートタイプ、ポーツマスで造られた船名「リッチフィールド」とのことです。
船体のフレーム部は飯沢氏の図面がよく、早く出来上がりましたが、内部構造部に入ると自分の想像で作るところが多く、時間が経っています。ここまで2年半、木材は船体がペアーウッド、ウェールはローズウッドです。
No.35 74門艦 (THE 74 GUN SHIP)
製作者:廣野 常也 船 籍:フランス 建 造:1780年 縮 尺:1/72
キット:自 作
74門艦は機動性に優れ、バランスのとれた船といわれている。多くの74門艦が造られているが、現在製作しているモデルは実在した船ではなく、フランスのブードリオ氏が18世紀のフランス74門艦の特徴をまとめた本を参考にした。なるべく忠実に再現するよう心がけているせいか、製作ペースはなかなか上がらない。昨年の展示会からは黒檀を使ったメインウェールの曲げや、船体後部のスターンが満足できるものではなかったので苦労して何回も作り直した。
No.36 ハリファックス (HALIFAX)
製作者:小野田 周二 船 籍:イギリス 建 造:1768年 縮 尺:1/50
キット:中国キット改造
構造模型の製作工法を知るため、今年中国から輸入し製作を開始しました。このキットではフレーム材は桜桃木(チェリー・ウッド)で、外板材は黒胡桃木(ウォールナット)を使用しており、部品の殆どはミリング加工されており、カッターで容易に切り離すことができます。
No.37 グラナド (GRANADO)
製作者:馬場 裕 船 籍:イギリス 建 造:1742年 縮 尺:1/64
キット:自 作
海上から陸地を攻撃する「Bomb Vessel」といわれる戦艦です。13インチの臼砲を2門持ち広範囲に活動し、20年余り軍役に就いていました。
飯沢さんの図面と構造模型分科会の皆様のお蔭で形になりました。材料はペアーウッドです。ある程度まで進んだら、別に外板貼りの同型船を製作予定です。
No.38 パンドラ (PANDORA)
製作者:前川 政司 船 籍:イギリス 建 造:1779年 縮 尺:1/64
キット:自 作
1779年に建造された24門フリゲート艦。アメリカ独立戦争中は北アメリカ方面で任務に就いた。講和後の1790年にバウンティ号反乱の捜索に派遣された。タヒチで14人の反乱者を拘束し甲板の檻に収容したが、この檻はパンドラの箱と呼ばれた。帰途の1791年クイーンズランド海岸で座礁沈没した。1977年海底より発見され、その一部が引き揚げられクイーンズランド博物館に展示されている。
この模型はアナトミーシリーズより飯沢氏のフレーム設計で製作。材料はペアーウッドを主体に一部欅を使用し、ワトコオイルで仕上げた。
No.39 フェア・アメリカン(FAIR AMERICAN)
製作者:岡本 亮一 船 籍:アメリカ 建 造:1778年 縮 尺:1/48
キット:Lauck St. Shipyard LLC
アメリカ独立期の1778年建造されたブリッグ型私掠船。
フレームモデルキットが入手できたので製作した。実際の木造帆船の構造を理解するのには素晴らしく親切なキットで楽しみながら製作できた。ロアマスト、バウスプリットは詳細図面がついていなかったが他の資料などを基にして取り付けた。
No.40 造船所の木造クレーン
製作者:関口 正巳 船 籍:フランス 建 造:18世紀 縮 尺:1/50
キット:自 作
パリ国立海洋博物館ロシュホール分館を訪れたとき、この種のタイプの模型展示をみて、少なからず興味を覚えた。後々のことを考え、詳細に写真撮影しておいた。後年このクレーンと同じようなタイプのイラストが描かれていた書籍をみつけたところ、なんと概略寸法が記載されていた。早速作図し、製作する羽目になった。
ドックヤード・クレーンは石材工事等のクレーンから発達して17~18世紀頃はホイールの中に人が入るホイールクレーンが多く用いられたようだ。