2024年12月4日(木) 13:15~16:45
かながわ県民センター 304会議室
基礎講習会担当 廣野
第5回講習会は、暖かかった秋からやっと朝の冷え込みが感じられようになった12月初めに開催しました。今回の講習会は、展覧会がきっかけで入会された4名の会員が新たに参加して受講者は17名となり、出席状況は2名が欠席し15名の出席となりました。
事務局から新規受講者の紹介があった後、ZIPファイル資料の解凍方法とPDF資料の開き方等の説明があり、その後グループ別情報交換会を実施しました。受講者が持参した5隻の模型は、展覧会から約2か月が経過しているのでほぼ船体工作は完了しており、参考とする箇所も多くみられ各グループとも活発な意見交換を行っていました。
講義は最初に製作に関する2名の受講者からの事例紹介がありました。最初は日髙さんから現在入手が難しい真鍮製のビレーピンを黒くする「黒染め液」に関する話題で、家庭にある身近な清掃薬品を使った紹介がありました。その作業は加工する部品に油分がついていると染めムラが生じやすく、注意点として中性洗剤を使って十分な脱脂を行う必要性を共有できました。続いて鈴木さんから製作中のソリッドモデルの船体形状の修正方法として、作業性が良い「木粉粘土」を使った製作事例の紹介がありました。乾燥後サンディングするときれいな船体形状に仕上げることが出来たとの内容で、参考となる情報提供でした。
講師から今後の講習項目のMASTING、RIGGING、SAILINGについて、大まかなスケジュールの説明がありました。本日はMASTINGのうち、各マストの名称(フォア、メイン、ミズン、バウスプリット)と、マストの構造についての説明がありました。構造ではロアマストの船体への固定方法、ロアマスト・トップマスト・トゲルンマストの段継ぎ方法、クロスの構造等、基本的で模型作りで重要な内容の説明でした。またマストを船体に固定するための静索の説明があり、前後・左右方向に多くのロープが使われているとの説明でした。またマストを構成する部品は、模型の縮尺が1/160のため部品サイズが小さいにも関わらず省略した部品は無く、今回各部品を自作することで船の構造を理解する良い機会になると思います。
続いて講師から「今後の製作に関して影響がある模型仕様について決めておく3項目」について説明がありました。第1は静索・動索用の糸の色(黒・茶・白)について、第2はデッドアイの仕様(部品購入・簡略した方法による製作)について、第3はシュラウドに付けるラットライン用の糸の取付け方法(結び・簡略化して接着)についてでした。
その後、講師を中心にして受講者が周りを囲み、講師が作ったマストの実物を例にして治具を使って正確に作る方法の説明があり、一同聞き洩らさないよう熱心に聞いていました。受講者から部品製作に関しての質問も適時あり、周りの受講者にも参考となりました。
今回の講義は受講者の参考情報の話があり、予定時間をオーバーして16時45分に終了しました。
次回の第6回講習会は2月6日(木)、かながわ県民センター304会議室 13:15~の予定です。
以上