塗装については下地の素材によって塗装の方法、塗料等、それぞれの適正があり、詳しくは多くの参考資料、マニュアル等が市販されています。これらを参考に正しい手法で塗装しないと折角の作品が台無しになってしまいます。私の場合次の資料を使っています。
スーパーモデリングマニュアル ホビージャパン 主にプラスチックか木材
スケールモデルテクニックガイド 主にプラスチックか木材
リキテックス自由自在 美術出版社 紙・木・布に適し、金属には不適
鉄道模型工作技法 機芸社 金属
モデラーズカラー KMアートスタジオ プラモデル
○ 下地処理
塗装といってもいきなり塗料を塗ることはしません。先にきっちり下地を整のえる必要があります。その前に塗装面は清潔にすることはどんな塗料を塗る場合でも共通の準備として重要なことです。この辺女性の化粧と同じようでいきなり頬紅を塗ることはないのです。塗装の下地で最も大事なことは油分を嫌うので、良く脱脂しておかなくてはなりません。
○ 下地塗装
塗料ののり、発色性を良くする目的でサーフェイサーを塗ります。下地処理とか下地塗装を軽視すると塗装後塗料が剥がれたり、変色したりと取り返しの付かないことが起こる可能性があります。
塗 装
○ 塗料
今回初めて船に水性エマルジョン、アクリルタイプのリキテックス(商品名)を使用しました。
以前はプラカラー、模型用エナメル塗料を使用していたのですが、これらはどうしても結果が綺麗すぎて今度のように全面塗装するとプラモデルになってしまいます。本物の船のこてこて塗りをイメージしたとき、この水性塗料がぴったりときました。それだけではない、当然ですがあの嫌なシンナーの匂いが全くしません。薄く解くのも水でOK、はみ出した部分は塗装直後だと濡れ布巾で簡単にとれます。固着後は水では溶けない樹脂の状態になっています。入手もどこの画材屋へ行っても手軽に買えるんです。
重ね塗り、下地調整等豊富な補助塗料もあります。色の種類もプラカラーに比べ何倍も多いのです。
○ 塗装方法
過去スプレーは帆船模型で使ったことはありません。プラモとか鉄道車両は大いにスプレーしたものですが、船の性格から考えてのっぺらぼーの滑面では綺麗だけで現実味が感じられません。
うまく塗れば塗るほどプラモデルに見え、木材を使った意味がなくなります。
今回も徹底的に手塗りでブラッシングする事にしました。
最初木肌の下地にジェッソを使用しました。これはウッドシーラーの一種で、木肌を滑面にするのと、上に塗る塗料の密着を有効にします。下地塗料はこれだけでなく盛り上げ材、艶消し材等効果の出るものが揃っています。
下地は塗料乾燥後、サンドペーパーで磨きます。塗料の乾燥は水性にしては以外に早く、15分もすれば手を触れてもくっつくようなことはありません。
下地ができると上塗りをブラッシングします。今回も塗料の色の種類は豊富だけど、気に入ったものをズバリとは売っていません。結局混色する事になりまし。どの絵の具でも白と黒を加えると、量にもよりますが彩度の調整ができます。要するにパステル調の中間色になるのです。色の境目は勿論マスキングテープでラインをつけます。