フレームとキールの組み合わせ

 フレームとキールが揃ったところで組み立てに入ります。まず工作台ですが基準をしっかりしたいために、22mm厚のベニヤ板定尺を丁度真っ二つに縦に切りました。それでもかなりの重量感があります。これの4隅にねじはめ込み式の足のホルダーをねじ付けします。足を取り付けると工作には丁度よい高さになりました。

 

 次は基準になるキールを取り付ける溝を材木2本でキールを挟んで固定します。次ぎにキールを鉛直に立てるための補助板を船台に取り付けます。この辺は多くのマニュアル本にも書いてあるのでそれを参考にしていただいて、私としてはこのページの全編で人にマニュアルを教えるのではなくて(とてもそんな資格は持っていません)、私の体験を報告したいのです。

作り方はいろいろある

 だからこの通り作っても、こんな方法なら私しか作れないかも分かりません。もっとこういうやり方があるよという方法があったらどうぞ教えていただきたいと思っていますので、ご連絡下さい。

 

 キールが固定されたらフレームを順番通りにキールの溝にはめ込みます。ここでフレームを固定するための枠をゲージとして作りフレームが寸法を維持して固定できるような構造にしました。

 

 フレームとフレームの間は3mm、これには驚きました、フレームの幅は13mmもあります。スリットよりもフレームの幅の方が余程大きいのです。いま迄作ってきたキットでは1/72の縮尺でもフレーム間50から100mmもあります。あれっ、本物の船は殆どフレームがつながったような物だ。スリットの3mmは檜棒の角棒がそのまま使えフレームに仮付けしました。

 

 フレームの組み立てはフレーム外部を荒削りした面に檜棒を接着し、フレーム同士を固定します。この状態でフレーム内側をカーブを付けた木材にサンドペーパーを貼りつけた自作工具で整形していきます。フレームの切り抜きラインまで、スムーズなカーブになるよう調整していきます。船首、船尾から覗いて整形状態を確認します。これで大丈夫と確認できたところでフレーム内側にまだ仮付けですが長い檜材を貼りつけていきます。

 

 フレームの外側はまだでこぼこの状態です。仮付けした木材を外し、今度は外側の整形をしていきます。

 カットし、整形したフレームはキールに順番通り取り付けます。フレームは荒削りのままなので凹凸は目立ちます。これをあまり気にしないで、後で整形するのでフレーム内側を連結材料で接着します。フレーム同士のスリットは3mm丁度なので檜の角材を挟み込んで位置を決めました。

前のフレームから間隔を保ち、スリット材を入れて、フレーム内側を補強剤で仮付けする。
前のフレームから間隔を保ち、スリット材を入れて、フレーム内側を補強剤で仮付けする。
大分フレームが重ねられた。
大分フレームが重ねられた。
補強材を接着した。
補強材を接着した。
全体のバランスをチエックする。
全体のバランスをチエックする。
フレームを重ねて後ろに伸ばす。
フレームを重ねて後ろに伸ばす。
フレームの外側は後で整形する。
フレームの外側は後で整形する。

 表面はでこぼこでも何とか船らしい形になってきました。ここでフレームを整形してみましよう。これは全くの筋肉労働です。恐らく歳がいくとこんな作業はできないだろうなと、体と心の負担が重くのしかかってきます。楽をしようと思って電動サンダーを持ち出したがあまりにも威力が凄すぎて、整形どころではなくなりました。やはり私の腕に合わせてのんびりサンドペーパーで磨いていくことにしました。

 

 フレーム全体を円滑なカーブが出るようにサンドペーパーで磨きます。これがそんなに難しい作業ではないのですが、時間がかかる、力がいる、済んだ頃はヘトヘト体力は絶好調、あまり衰えを感じたこともありません。船体を動かすだけでも、重くなった船体では負担がかかります。にもかかわらず好きな事というのは何事も超越できるのでしょうか、あまり負担と感じたことはありません。

 

 当時お年寄りでスケールモデルを作っていた人は外国のスケールモデルを見て、殆ど大きい模型が多い、こんな大きい模型を作りたかったけど体力が付いてこないで残念だと、本当に残念そうでした。

 

 完全に整形した後、最初に2本のウエルを取り付けます、後の板貼りの基準になるので、ここは慎重に丁寧にフレームに取り付けます。

 

 ウエルの上にやはり2本フォースウエルというのがあります。これとその上にあるシアーストレイクも貼りつけます。クオータッデッキとプープのドリフトレールも取り付けます。

 

 ドリフトレールには中央に溝が切り込まれていますが、模型では3本の木材を組み合わせて表現しました。この辺でキールソンを接着取り付けします。大体船の形になってきました。ここまでくると毎日スターンからバウの方を覗き眺め、そのカーブの美しさに堪能しました。