最初にいいわけ
本当は3隻積んでいるようですが、製作に時間がかかるのと、これも工作が大変難しいので、一隻を取りあえずという気分でロングボートを作りました。図面にはバージというのと、一番小さいカッターの図面があります。結局一隻作っただけで終わってしまいましたが、その苦労話をしてみましょう。
型紙から
ボートも型紙作りから始まります。ボディ図を私の場合、朴の板にけがきました。それを糸のこで切り抜き、張り合わせてボートの形にします。切り口がガタガタなのでこれを鑢とかサンドペーパーで整形し、連続したカーブが綺麗に出るように削り、又磨いていきます。こうしてボートのソリッド木型ができました。
フレーム
次ぎにフレームを木型に沿わせて仮止めするのですが、後でキールなど接着したとき、フレームと木型が誤って接着されるとボートが木型から離れなくなると思い、木型をサランラップで包みました。これが後になって失敗の原因になるとは思ってもいなかったのです。キールをフレームに接着し、外板を貼りました、外板はボートに良くある鎧張りではなくてフラットだったので何だか楽だなと感じ貼っていきました。
またまた失敗
そして木型からボートを外すときソロッと外してみると、木型からは簡単に外れました。ところがサランラップがボートの方にぴったりくっついているのです。ピンセットで引っ張ってはがしたのですが上手くはがれません。
とうとうフレーム全部、キールも全箇所磨く羽目になって思わぬ時間を浪費してしまいました。船体ができると船底の板貼り、漕ぎ座、マストホール、接弦材、ラダーを取り付けます。これらの部品も全部手作りですから(市販の部品は一切使っていない)寸法も注意しながら作らないと上手く組あがりません。最後にオールを加工してボートの漕ぎ座の上に置きます。ボートといっても長さが27センチもあり、一寸した帆船作りと同じくらいの手数がかかります。