船首部分のフレームです。図面を見ても大変複雑な様子をしています。イギリスの船などは割と簡単な構造なので理解しやすいのですが、高度な造船技術を誇っていたフランスでは、強度環境等に耐えるためか、非常に複雑です。その形が理解できない限り図面も書けないし、形にすることもできません。
初めはブロック材から削りだし、鋸でカットしようかと考えてみたのですが、カットでは切りしろが出る、図面を見るとフレーム間の隙間は全くない、それに切りしろが出たのでは変形してしまう。結局オーソドックスに1個1個のフレームを作りながら隣のフレームと張り合わせ、形をチエックするという手法にしました。
これが大変でフレーム1枚毎にカント(傾斜)が付いています。この角度次第で次のフレームとつながりません。試行錯誤を繰り返し結局3回失敗して4回目に漸く使える物が出来ました。
船尾の骨組みです。
カントフレーム同様複雑そうな構造をしています。カントフレーに比べると規則的な配置になっているのでその形は理解しやすく、カントフレームに比べると工作上はあまり問題は出ません。
部品点数が多いので手数はかかりますが、そんなにトラブルもなく順調に形ができあがりました。
普通キットの場合、キールは1枚板でできていることが多い。実船では多くの木材ブロックの組み合わせになっています。
今回の作品ではキールの芯になる板にブロックになる板材を張り合わせて、本物らしく、つなぎ合わせました。キールの一番底になるファルスキールも貼りつけました。外観上は実船と同じということです。
キールに連続したヘッドも沢山のブロック材で構成してあります。この辺も資料に忠実に実現しました。まさに模型といえども、その構造は本物とそっくりに作ったつもりです。
ここで驚いたことは、キットしか作った経験がないので、キールとヘッドは1枚板でできていると単純に考えていました。本物はキットの模型のようにキールとヘッドは連続していないということでした。キールができた後ヘッドのブロック材を丹念に1個1個形を作りながらくっつける作業が多くの仕事量を伴って待っているとは予想外でした。
出来上がった結果を見るとヘッドは本物らしく堂々とした姿を現したのでスケールモデルの実感をいやというほど感じさせました。