小松 政幸
製作着手までの苦悩・・
模型製作を実際に着手したのはコンセプトを考え抜き、漸く結論が出て半年後くらいです。何しろ私にとっては生涯を左右するような大作ですから、そんなに簡単に1年や2年で作れる船とは思っていません。
作業時間の確保
まだ会社に勤務中でした。だから作業は土、日、祭日に限ります。人によっては夜3時間くらい毎日作っているという人もいたようですが、私は仕事に忠実だったため、退社して家へ帰ると疲れが集中してとても作る気は起きませんでした。だから夜は専ら参考書を眺めていました。
まずは図面から着手
1981年11月29日、いよいよ設計着手、完成の姿は人によってそれぞれでしょうが、私としての完成まで何と1991年まで約10年間でした。総作業時間4136時間、これは平均的サラリーマン2年分の勤務時間だそうであります。ただ、休日は会社勤めでは考えられないくらい労働時間が多く、1日10から14時間くらいの時もかなりありました。
財政問題
費用は素材を多く使ったので、10年間で約20万円くらい、年間2万と平均したら大した額でもなく、これで長い間遊ばせてもらったということを考えてみると、模型作りはやはり天国で、もしパチンコやゴルフを熱心に、熱心にやっていたら年間で多分300万くらいはカルーク投資したものと思われます。途中旋盤を買いましたがこれが一番高い買い物でした。
記録ずくめ
使った接着剤、木工ボンドが12本、瞬間接着剤220本。デッキと船側の板張りに使った木栓約3万本と恐らく日本の模型では記録ずくめではないでしょうか。 製作履歴は日誌的に作業順序通りに別のページで詳しく説明しましょう。
註) このコラムは「小松政幸のHP」の「74門艦製作物語」を移設したものです。