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No.11 金華山丸 【特別企画作品】
製作者:竹本 喜道 船 籍:日本 建 造:明治30年(1897) 縮 尺:1/120
キット:自 作
金華山丸は、宮城県石巻市女川の遠藤栄四郎が建造・保有したアメリカ式捕鯨船で、明治時代後期に活躍した。アメリカ式捕鯨船は、明治時代に3隻建造された記録があり、金華山丸はそのうち最大の船である。明治40年には260頭の鯨を捕獲し、280石の鯨油を生産したと記録がある。その後ノルウエー式近代捕鯨船が登場してきて、アメリカ式は衰え、金華山捕鯨会社は終焉した。
明治時代後期になると、地方でも洋式帆船の建造が進んできた事例である。
参考資料:日本木船図集(橋本徳寿)木造漁船民族史話2(山川茂夫)
No.12 太陽の船
製作者:鈴木 秀明 船 籍:古代エジプト 建 造:BC2500年頃 縮 尺:1/72
キット:ウッディジョー
古代エジプトで崇拝された太陽神ラーとクフ王の乗り物と考えられているもので、エジプト考古庁等により28年の歳月をかけて発掘・復元が行われ、今は一隻がピラミッド脇の博物館に展示されている。
製作中の帆船の息抜きのつもりで始めたものだが、いつの間にかのめり込んでいた(笑)。そもそも「帆がない船」なので帆船ではないのだが、いにしえの船舶のこんな木製模型(キット)もあるということで、隅っこにでも置いて見ていただければ幸甚である。
No.13 カエサル (CAESAR)
製作者:西岡 勇 船 籍:ローマ 建 造:BC.30年頃 縮 尺:1/30
キット:マンチュア
古いハリウッド映画の大作チャールトン・ヘストン主演の「ベン・ハー」を見ていたとき、地中海での海戦シーンにローマの軍船が出ており、なんとなく製作してみたくなり、マイクロクラフト社のカタログで「カエサル」を見つけ製作に入った。図面・取説全てが外国語のため、取説の写真だけ見て製作しろと言うようなものだが、そのため、意外と勝手に作れて楽しむことができた。台座も製作し、遊び心で当時のローマ帝国の勢力範囲の地図を作り、台座に貼った。
No.14 安 宅 船
製作者:戸田 インゲボルグ 船 籍:日本 建 造:室町時代 縮 尺:1/100
キット:ウッディジョー
安宅船とは、室町時代後期から江戸時代初期にかけて日本で広く用いられた大型軍船である。重厚な武装を施し、大きいものでは全長50m以上、百数十人の戦闘員が乗船した。戦闘時は数十人の漕ぎ手によって推進され、小型で快速の関船や小早で組まれる艦隊の中核をなした。箱型の船体が特徴で、垣立の上部には弓、鉄砲用の狭間が設けられる。
城郭風の櫓が「海上の城」の様相を見せる姿は、佐賀県重要文化財である狩野光信作の屏風図の中にも描かれている。
No.15 ゴールデン・ハインド (GOLDEN HIND)
製作者:古川 真一 船 籍:イギリス 建 造:1577年 縮 尺:1/48
キット:二光通販
叔父から20年前のキットをもらい製作した。材料が劣化していたので基本フレームと、金属部品以外は自作することになり、構造模型風に製作した。マストをこれ以上高くすると我が家では置く場所がないため、これで完成とした。
16世紀中頃、まずスペインで、次にイギリスで、キャラクの船体が改良され、全体をスマートにした船型が生まれた。スペイン、ポルトガルでは「ガレオン」、イギリスでは「ガリオン」と呼ばれ、スペイン、ポルトガルの「ガレオン」は海外の植民地からの財宝を輸送するため大型化したが、イギリスの「ガリオン」は、これらの財宝を奪うため、運動性を重視し小型の船が多い。
No.16 展示中止
No.17 ハーフ・ムーン (HALF MOON)
製作者:五十嵐 康晴 船 籍:オランダ 建 造:1608年 縮 尺:1/50
キット:コーレル
ハーフ・ムーンは、17世紀オランダのガレオン船である。1609年、英国船長ヘンリー・ハドソン(Henry Hudson)は、ハーフ・ムーンに乗船し、オランダ東インド会社の依頼で、アメリカ東海岸を探検中に大きな川が流れ出る湾を発見した。
この川が今日のハドソン川で、彼の名にちなんで名付けられた。今回の出品は、私が10年以上前に初めて横浜帆船模型展に出品した私の記念すべきコーレルのハーフ・ムーンにセイルを追加し、ジオラマ風に改造した。
No.18 サン・ファン・バウティスタ
(SANT JUAN BAUTISTA)
製作者:佐々木 紀典 船 籍:日 本 建 造:1613年 縮 尺:1/80
キット:ウッディージョー
江戸時代の初め1613年に伊達政宗がスペインとローマに向けて使節団を派遣するために、日本人の船大工によって造らせた日本製のガレオン船である。太平洋を二度にわたって往復した船である。
前回の展覧会には船体のみで未完成の状態で出展したが、2年前にやっと完成させた。キットでは省略されている吃水線近傍の太いメインウェールやブルワーク内側の支柱などを追加し、更に上陸用の小型和船なども載せてみた。なお、復元船では船全体が褐色に塗装されているが、暗い印象があるので、敢えて塗装はせずに木目が見えるようにした。
No.19 英国の海賊船 (BRITISH PIRATE SHIP)
製作者:末𠮷 理延 船 籍:イギリス 建 造:17世紀初~中 縮 尺:1/135
キット:自 作
17世紀と18世紀の間に英国で暗躍したであろう海賊船BLACK QUEENの船体(ソリッド)と同年代の船型の似ている英国王室船ROYAL CAROLINE 1749を基本に製作した実存しない英国の海賊船である。初めての1/135自作挑戦である。
模型船を少しでも理解するために2月末から始めたのだが、図面、工程仕様、部品の作成、極小なパーツと繊細な作業のため、未完成での出展である。知識がない部分は参考本と有識者にアドバイスを頂き進めた。特にマスト、ヤードの寸法、パーツでは大砲、ヘッドとフィギュアの製作に苦労した。
参考資料:Mini mamoli BLACK QUEEN & Mantua Model ROYAL CAROLINE 1749
No.20 フリースランド (FURIESLAND)
製作者:前田 芳穂 船 籍:オランダ 建 造:1663年 縮 尺:1/75
キット:マモリ
同好会のKさんに数年前にいただいたもので、作り始めてかれこれ3年でここまで来た。作れば興味が沸いてくるもので、年寄りには頭の体操になっている。船は、1663年製で80門砲のオランダ海軍の第二級戦列艦である。