第39回 世界の帆船模型展 4/7

 番号    船 名  製作者  番号    船 名  製作者
No.31   エンデヴァー 西谷 眞宏 No.36   習 作 冨井 浩
No.32   キングフイッシャー 飯沢 清雄 No.37   マース 中尾 好宏
No.33   パンドラ 馬場 裕 No.38   コンフェデラシー 岡崎 潔
No.34   パンドラ 薬師 正徳 No.39   コンフェデラシー 冨井 浩
No.35   74門艦 廣野 常也 No.40   ラトルスネーク 西 重道

  No.31  エンデヴァ― (ENDEAVOUR)

 

    製作者:西谷 眞宏    船 籍:イギリス    建 造:1768年    縮 尺:1/72

    キット:自 作

 

 ジェイムス・クックの太平洋探検周航の最初の船。建造後3年9ヵ月に地方領主の持つ中古の石炭運搬船を英国海軍が買い取り探検用に改造した。中甲板の高さがあまりにも低いことに疑問を持ったが、近年建造したレプリカのエンデヴァー船をオーストラ リア・ダーリントン港で船内を実測する機会を得て、それで経緯が納得できた。航海出発時の88名が事故や病気で大勢亡くなりながら、3年と16日(1768~1771年)の大航海を不屈の精神で完遂したことに驚嘆する。 

 構造模型に初めて挑戦した1/72の縮尺であった。見えない内部構造もできるだけ忠実にと製作を心掛けたが、程遠い限界を感じた。部分修復しての旧作出品。

 

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  No.32  キングフィッシャー (KINGFISHER)

 

    製作者:飯沢 清雄    船 籍:イギリス    建 造:1770年    縮 尺:1/48

    キット:Lauck St. Shipyard LLC 

 

 ぺガサス、フライなどを姉妹艦とするイギリスのスワンクラス・スループ艦で、フレームモデルのキットとして販売されたものである。前回出品からあまり進んではいないが、船体各部の釘打ちに実船仕様を適用してみた。すなわち、木釘や木栓が多用される甲板や外板には透明のテグス、各種構造物やウェールの固定には鉄ボルトを模した2種類の太さの黒テグス、フレームやキールのジョイント部には銅ボルトを模した銅線を使用し、これらを埋め込むため総数4000個ほどの穴明けをした。釘打ちのパターンも板幅に応じて変えている。また、鏡をセットして両舷の違いを鑑賞可能なようにした。

 

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  No.33  パンドラ (PANDORA)

 

    製作者:馬場 裕    船 籍:イギリス    建 造:1779年    縮 尺:1/64

    キット:自 作 

 

 1779年建造のイギリス海軍24門フリゲート艦。映画「バウンティ号の反乱」で有名な同船を奪還後、グレートバリアリーフで座礁沈没した。その後1977年に海底32mで発見され、一部が引き上げ後、クインズランドの博物館で展示されている。製作ペースは遅れ気味ですが、展覧会までにはガンポート開けが予定です。

 

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  No.34  パンドラ (PANDORA)

 

    製作者:薬師 正德    船 籍:イギリス    建 造:1779年    縮 尺:1/64

    キット:自 作 

 

 構造模型はかねてより一度取り組んでみたいと思っていながらハードルが高く躊躇していた。今回先輩諸氏の教えを受けながら3~4年程かけて完成を目標に製作を始めた。思うように進まないが、ゆっくり楽しみながら製作したい。

 

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  No.35  74門艦 (THE 74 GUN SHIP) 

 

    製作者:廣野 常也    船 籍:フランス    建 造:1780年    縮 尺:1/72

    キット:自 作 

 

 フランスの74門艦を作り始めて、今年で10年目となった。最初の頃の船体本体の製作の時から船体内部の作り込みになり、製作スピードは格段に遅くなってしまった。この74門艦は複数のデッキを有しており、下層のデッキは上方から覗き込んで見ても暗くて見えにくいために、作り方を省略することも考えられたが、なるべく忠実に製作するという方針を変えたくなく、自己満足かもしれないが丁寧な作り込みにこだわった。完成までもう少しコツコツと忠実に作り続けたい。

 

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  No.36   習 作

 

    製作者:冨井 他5名     船 籍:―     建 造:―     縮 尺:―

    キット:自 作

 

 構造模型に興味ある者数名が、昨年4月から約1年間月1回のペースで集まり、18世紀頃の実船の構造および構造模型の製作方法についての勉強会を開いてきました。展示作品は、勉強会の成果として作り易い18世紀頃のイギリスのフリゲート艦の中央部を入門編としてカットモデル風に製作した習作と、本格的な製作のために準備を進めている各部のパーツです。

 

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  No.37  マース (MARS)

 

    製作者:中尾 好宏    船 籍:イギリス    建 造:1782年    縮 尺:1/64

    キット:ジョティカ 

 

 1770年代後半、オランダで私掠船として建造されたが、1781年に英国に拿捕され1782年にキットの形に改装され護衛・護送艦として用いられていた。5年以前に作り始めていたが病気や手術等で中断していたものを進捗させた物だが、5年間のブランクは大きく苦労している。

 ブリッグ艤装にも関わらずHMSとか、装填のために大砲を引き下げる余地がない、ステイがトップにぶつかるなどの他、図面間の食い違い、写真との違いとか、疑問の多いキットである。

 

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  No.38  コンフェデラシー (CONFEDERACY)

 

    製作者:岡崎 潔    船 籍:アメリカ    建 造:1778年    縮 尺:1/64

    キット:モデルシップウェイ 

 

 チャールズ・ヨット、ヴィクトリー、カティ・サークに続き、今回は構造模型の部材を一部取り入れている事と、部品点数・内容ともに品質の高いキットと考え製作する事としました。詳細な組立説明書があり、飯沢さんの日本語訳の説明書も入手でき、製作上大いに役立ちました。

 ボートも2隻あり、ヴィクトリー、カティ・サークのボートに比べて数段レベルの高い内容で、自分のオリジナル部材も作り、大変面白く製作する事が出来ました。図面も組立図はもちろん部品図まで現寸図があって大変参考になりました。

 

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  No.39  コンフェデラシー (CONFEDERACY)

 

    製作者:冨井 浩    船 籍:アメリカ    建 造:1778年    縮 尺:1/64

    キット:モデルシップウェイ

 

 1778年にコネチカットで建造されたフリゲート艦(36門)で、当時のイギリスの36門艦と比べて、ガンデッキが23ftも長いスマートで美しい帆船です。しかし、1780年にはハリケーンに遭遇し大破したり、翌81年には商船団を護衛中、フィラデルフィア沖でイギリス艦2隻と遭遇し拿捕されるなど、「美しいが悲運な船」とも云われています。 

 作品は、木の風味を生かし極力塗装を避けるために、外板をペアウッド(茶)、黒檀(クロ)、パドック(赤)で造りました。気力・体力が続けばフルリギングの船に仕上げたいと思っていますが??

 

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  No.40  ラトルスネーク (RATTLESNAKE)

 

    製作者:西 重道    船 籍:アメリカ    建 造:1779年    縮 尺:1/64

    キット:マモリ

 

 米国の独立戦争当時、米国人の手で初めて設計された私掠船「ラトルスネーク」(ガラガラヘビ)は89フィートのデッキ・サイズにもかかわらず快速で風上に進むことができました。乗組員は85名で、20門の6ポンド砲を装備していました。

 最初の航海でイギリスから100万ドル以上の金品を強奪したため、英国はこの船をどんなことをしても捕らえるように命令し、1783年に「HMSアシュランス」によって拿捕され英国海軍に編入されました。 

 模型は平常時の状態の為、船首甲板と後甲板は渡り廊下で連結されていますが、戦闘時には取り外されました。

 

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