番号 | 船 名 | 製作者 | 番号 | 船 名 | 製作者 | ||
No.11 | チャールズ・ヨット | 日吉 泰史 | No.16 | ペガサス | 岡本 喜郎 | ||
No.12 | ノルスケ・レーヴェ | 安田 光 | No.17 | オランダの捕鯨船 | 田中 敏雄 | ||
No.13 | カカフェゴ | 金森 弘一 | No.18 | ヴァーサ | 田中 敏雄 | ||
No.14 | ヒヤシンス | 金森 弘一 | No.19 | サンタ・マリア | 須藤 博之 | ||
No.15 | サン・ファン・ネポムセノ | 岡本 喜郎 | No.20 | レアル・ドゥ・フランス | 常石 昭弘 |
No.11 チャールズ・ヨット
(CHARLES ROYAL YACHT)
製作者:日吉 泰史 船 籍:イギリス 建 造:1674年 縮 尺:1/64
キット:ウッディジョー
ザ・ロープの帆船模型教室に参加して製作した、入会11年目のデビュー作です。これまでに何隻かを我流(見よう見まね)で作ってはいたのですが、ちゃんと勉強しながら教わって作ったのは初めてです。学ぶことは多々あり、大いに楽しみながら作ったものですが、それでも何度か「ま、いいか、やっちまえ」という乱暴なやり方をしたところもあり、出展は「冷や汗もの」です。これを機会によりよい作品を製作すべく次を模索中です。
No.12 ノルスケ・レーヴェ(NORSKE LOVE)
製作者:安田 光 船 籍:デンマーク 建 造:1765年 縮 尺:1/75
キット:ビリングボート
デンマーク王朝が威信をかけて1765年に建造した戦列艦で、砲68門搭載の装備に加え装飾も華やかで素晴らしいものだったといわれている。ノルスケ・レーヴェは北のライオンを意味しており、船首のライオンの装飾にも少しばかり手を加えた。1700年代デンマーク王朝の威信は帆および船首のライオンにも見て取れ、とても興味深い船で作っていてもとても楽しかった。
No.13 カカフエゴ (CACAFUEGO)
製作者:金森 弘一 船 籍:スペイン 建 造:17世紀 縮 尺:1/360
キット:自 作
ミニチュアモデルの部品はとても小さいものが多いので、納得できる機能を持った工具を設計して自作した。主なものは卓上型高速丸鋸、鉋、撚り器等で、これらを作るために小型工作機のボール盤、旋盤、フライス盤を購入した。
工作機は船の部品作りにも有効に使える。ロープは市販の合成樹脂の糸をほぐして複数の単繊維を3つ組とし、撚り器で外径0.1~0.7㎜のロープ7種を撚った。0.3㎜の格子や滑車、マスト、甲板等はツゲ材で作った。尚ケースは船の大きさに合わせ、銘板も自作した。正確さと時間の無駄を省くための治具作りは欠かせない作業だった。
No.14 ヒヤシンス (LA JACINTHE)
製作者:金森 弘一 船 籍:フランス 建 造:1825年 縮 尺:1/192
キット:自 作
このスクーナーという船型は帆船の中でも特に美しいものと思う。模型に使った部品は全部原材料から自分で加工してまとめた"スクラッチビルド"という作り方をした。
ロープはストッキングをほぐして単繊維を取りだし、これを自作の撚り器で6種類の太さのものを撚った。木部は主にツゲ材を使った。精密加工用に自作した卓上用の高速回転丸鋸と電動鉋で細工した。釘は直径0.2㎜のナイロン線を染色して打ち込んだ。滑車は最小0.4㎜の面に0.2㎜の孔を開け、0.7㎜にカットしてサンドペーパーで仕上げた。フランス艦特有の甲板の曲線も図面通りに合わせて再現した。
No.15 サン・フアン・ネポムセノ
(SAN JUAN NEPOMUCENO)
製作者:岡本 喜郎 船 籍:スペイン 建 造:1765年 縮 尺:1/90
キット:アルテサニア
1765年建造のスペインの戦列艦で砲74門を搭載。南米パラグアイにこの艦名と同じ名の都市がある。スペインが植民地として統治していたときに因んでつけられたものか。
カリブ海などで多くの戦いに参加した後、1805年のトラファルガーの海戦において、ネルソン指揮下のイギリス艦隊に敗れたフランス・スペイン連合艦隊の中にその名が残る。多くの死傷者を出しながら奮闘したが、捕獲され、その後イギリス艦隊にSan Juanとして編入されたとされる。
キットに付いていた旗は分厚く、そのまま使う気がせず、Yさんに作っていただいた。
No.16 ペガサス (PEGASUS)
製作者:岡本 喜郎 船 籍:イギリス 建 造:1776年 縮 尺:1/64
キット:ビクトリーモデル
英国海軍第6級スワン型スループ艦で、1776年に建造された。砲甲板長30m、300トン。9ポンド砲16門、旋回砲16門を搭載し船団護衛や哨戒任務に当たった。
優美な姿とペガサスという艦名が気に入り製作した。やや右舷後方からの風を受け、スタンスルも張り出して総帆で疾走する姿をイメージした。
No.17 オランダの捕鯨船
(BALENIERA OLANDESE)
製作者:田中 敏雄 船 籍:オランダ 建 造:17世紀 縮 尺:1/60
キット:セルガル
この船は17世紀ヨーロッパの水路で多く使われたフルートという型の船である。フルート船は一般の船より幅が広く、積載量が多かった。鯨油を多く積むために、捕鯨船には丸形の船尾で平底の頑丈なフルート船が適していたのであろう。捕鯨は17~18世紀中頃までが最盛期であった。当時は肉よりも鯨油を摂るのが目的で、オランダはこれにより多くの富を得たといわれている。
この模型の製作では船体前後の整形に苦労したが、キットに少し手を加え楽しんだ一隻である。
No.18 ヴァーサ (VASA)
製作者:田中 敏雄 船 籍:スウェーデン 建 造:1628年 縮 尺:1/75
キット:コーレル
全長約50m、1300総トン、砲64門を搭載していた。1628年ストックホルム港から処女航海に出た直後、突風にあおられて左に傾斜、砲門から浸水して大観衆の前で沈没してしまった。沈没から300年余が経った1961年に引き揚げられ、修復もされて今はストックホルムVASA博物館に保存されている。
この模型を作った頃は、実物があるのに手元には資料がなく、唯一展覧会で撮りためた作品写真を参考に完成させた。
No.19 サンタ・マリア (SANTA MARIA)
製作者:須藤 博之 船 籍:スペイン 建 造:1492年 縮 尺:1/45
キット:自 作
帆船模型の製作が自分の趣味となった原点の船です。
No.20 レアル・ドゥ・フランス
(REALE DE FRANCE)
製作者:常石 昭弘 船 籍:フランス 建 造:18世紀 縮 尺:1/60
キット:コーレル
「REALE」とは本来フランス王家に属する「ガレー船」全体を示していたが、16世紀以後はガレー船隊の旗艦に与えるものであった。よって「REALE」という名前を与えられた船は多くあるが、本作品は18世紀に造られた「REALE」の模型である。全長63m、船体幅9.3mという細身の船体に59丁の櫂と一丁あたり7人の漕ぎ手、総勢413人の漕ぎ手を乗せていたがその多くは奴隷と終身刑の受刑者であった。
主武装は前方に集中配置された5門の大砲と自身の衝角のみであり、2枚のラテンセールは航海時にだけ使用して戦闘時は固縛されていた。材料は殆どをボックスウッドで作り直した。