この模型ではマストが入る穴だけが開いている。一番船首側にあるのがフォアマスト、中央がメインマスト、艦尾の方がミズンマストである。構造は同じ様なものなので一カ所見れば大体想像は付くだろう。
穴はマストより大きくしてあり、マストを入れた後くさびを打ち込んで固定するのだ。そんなにしょっちゅうマストを変えることはないが、戦闘の後など補修でもマストを簡単にはずせるような構造になっているのである。
ウスプリットとフォアマス
フォアマストの前後にはロープ操作用のブロック、ロープの索止めを設置
メインマスト
最も太いマストで一番船底に根本が楔で固定されている。
ミズンマスト
船体後部にあり、マストプレートには2本の排水ポンプが取付けられる。
食べる
何しろ500人以上の乗員向けにケーキを焼くことになる。戦いの最中では乾燥ビスケットばかりで何もすることはないが、平時にはやはり焼きたてのケーキを食いたいといううのは誰でもの欲求であろう。だからオーブンも大きな装置になる。周囲には耐熱煉瓦で炉を囲み外側は木枠になっている。航行中船の傾きに耐えるため上からと足にはロープでデッキとかビームに固定し動かないようにしている。
火を使うので安全には特別の考慮を払っている。勿論船が嵐の中を航行するようなときは火の気はすべて消してしまう。
ロースターと炊飯レンジ
焼き物、煮物に竈を使う。これも外側は木枠になっていて中に耐火煉瓦を敷き詰め、外部に熱が伝わらないように出来ている。ロースターで焼くと行っても、豚とか牛の丸焼きもできる規模の大きいものだ。火の上に鉄棒が亘りそれに焼き物を刺して、ぐるぐる人力で回すのである。
煮物の方はまず鍋の大きさであるが、大人が3人くらい一度に入れるくらいのお風呂に相当する。これで500人分のスープとか煮物をするのである。何もかもが大きく、かき回すスプーンもその辺の道路工事に使っているスコップよりは遙かに大きいのである。
後でジパングの皆さんにも艦内グルメをご馳走しよう。楽しみにしておくように。
写真右側の箱のようなものはオーブン
左側はロースターと竈を兼ね大鍋で炊飯している。
ギャレーはアッパーデッキにあるので後で説明するが、ギャレーが発する煙を逃がしたり、調理場に雨や風が吹き込まないように、保護を目的とした蓋である。
それ此処に立つと何とも云いようのないいい匂いがしてきた。今夜はどんなグルメかな。ここに立つとフードからいい匂いがするこりゃーたまらんなー
この船が搭載しているボート
この艦には通常3隻のボートを搭載している。一番下にあるのがロングボートという大型(長さ約12メートル)のボートである。物資の補給、戦闘員の上陸などで活躍する。その上のボートはバージと呼んでいる。大きさは全長約10メートルの中型ボートである。
一番上の小さいボートはカッターと呼んでいるが、沿岸警備用のカッターとは違いこちらはボートのカッターで非常に小型(全長約8メートル)なもの。
模型のボート
この模型艦のジパング観光者に見せられるのはロングボートだけである。なぜかというと、秘密でもなんでもない、バージとカッターは作ってないからである。当初の予定では全部搭載するつもりであった。ところが工作の余りの難しさ、時間を食うばかりで、見栄えのするものができないと当方の都合によるものである。今後も作るつもりは消滅した。大体形は似通っているので、ロングボートだけ見ていただきたい。
まさにベルである。これによって時間、警備の当番兵の交代を知らせる。大きな声以上に遠くまで信号を送る手段でもある。危険が近寄ったときなどは力任せに信号を送ることになる。
クオーターデッキのブレストウオークとベル
フォアキャッスルのブレストウオークとベル